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連載:音ガクと語ガクの交差点   (1)異文化

「音楽家は耳がいいから語学も得意な人が多いと聞くけど、
実際のところどうなんですか?」
とよく聞かれます

どうなんでしょう。。。
いつも「う〜〜〜ん」と唸ってから
「人による」と答えてしまいます 
ーーーー全然答えになってない 笑 

確かに音楽も語学も得意、という人もいます
一方で外国語コンプレックスを抱いている人
「音楽を極めるために海外留学したいけど語学に自信がない」
という音楽大学の学生さんも多くて、よく相談を受けます

留学したい、とヨーロッパのピアノ先生に相談したら、
「あなたはまず、英語をできるようにしてからきなさい」
と言われてしまったとか・・よく聞く話です

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中欧ヴィシェグラード4カ国による記念コンサート@東京紀尾井ホール
左から4番目が私


音楽家は常に音楽で聴覚を鍛えているので、
音の違いをキャッチする力があります
その力を持っていると語学習得の上で有利です
でもそれだけでは習得には至らないのです

外国語インプットの量が多い
発音のルールを習得して正しく発音できる  など
語学習得へのプロセスとその質や量
如何にかかっています
実は、音楽と語学には、交わって共有するいくつもの「交差点」があります

この連載では、異文化、周波数帯域、聴覚、
英語と日本語の比較、拍の格付け、などをテーマに
音楽と語学の関連についてお話しします

fc2blog_2015092621132382b.jpg


(1)異文化
ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、サックス、クラリネットetc..
楽器にはたくさんの種類がありますが、
これらの楽器はそもそもヨーロッパで生まれた楽器で、日本人にとっては異文化です。

楽器に惹かれ、習得しようとする人には元々異文化に対して抵抗が少なく、
異文化である語学にも興味を持ちやすいです

専門性が増せばマスタークラス受講や留学などの機会が増え、
それに伴い、語学習得の必要性に迫られる「必然」も増します

fc2blog_20150816180951244.jpg


ピアノの巨匠イェルク・デームス先生の言葉ですが、
「音楽は総合芸術だ。ピアノが上手くなりたければ、
ヨーロッパの言語を何か一つは習得しなさい。
 イタリア語でも英語でもフランス語でもなんでもいい。
 そして、ピアノよりもオペラやオーケストラをたくさん聞きなさい」
24歳の時に初めてヨーロッパでレッスンを受けた時のことでした

「単にピアノを練習するだけではダメなんだ・・」
ピアノ演奏とは異文化を扱うことなのだ、と思い知った瞬間でした。
この時に受けたカルチャーショックの衝撃は、今も鮮明に覚えています。

スークトリオCDジャケット
スーク・トリオ 左ヨゼフ・スーク(vn)、中央ヤン・パネンカ(p)、右ヨゼフ・フッフロ(vc)
 

ヨーロッパでは5ヶ国語くらいへっちゃらで話せる人が珍しくありません
チェコの伝説的ピアニストで、私の恩師ヤン・パネンカ先生は、
70歳を過ぎても毎日外国語の勉強をされ、
チェコ語の他に、ドイツ語、日本語、ロシア語、英語、フランス語、イタリア語
が堪能でした

パネンカ先生は、台所や洗面所、リビングに練習室、
至る所に自作の単語カードをおき、目に触れた時にその都度チェックされていたそうです
「ドビュッシーの作品を弾くためには、フランス語の勉強が必要
なぜなら、音楽の抑揚やリズムがフランス語そのものだから。
それはドイツの作品も同じことだ」
とおっしゃっていました

言語と音楽は密接な関係にあって、ヨーロッパでは音楽家は
ベートーヴェン、シューマン、ブラームスの作品を演奏するためにドイツ語
ドビュッシーやラベルの作品を演奏するためにフランス語を学ぶもの・・・

日本人にとっては外国語を一つ習得するのも至難の技です

ピアノ教室でピアノを学んでいるKidsの保護者の方は意識が高く、
英語も音楽も習得してほしいと願っています
私も、その願いに応えるべく目下勉強中・・・
音楽で英語を学び、英語で音楽を学ぶ、そんな日が来るのも遠くない?

201705020751103be.jpeg

語学はコミュニケーションツールであるとともに異文化を理解するための重要なツール、
異文化を表現するピアノ学習者や音楽家にとって切り離せないものです




次回に続く

201705020751089a0.jpeg
※ぷちコラム※
チェコ共和国公立小学校では
小学一年生で第一外国語が週3時間
小学3年生で第二外国語が加わり週3時間、
第1外国語第2外国語を足すと、小学3年生からは週6時間課せられています

チェコ人は
「母語のチェコ語がマイナーな言語だから、国外に一歩でたら何も通じない。
だから外国語の勉強は必須」
と口を揃えて言います
その点は日本も同じなんですけど・・・


最後まで読んでくださりありがとうございます
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「バッハでペダルとハーモニーを学ぶ 」
小プレリュードでペダルを学ぶという発想、
伝えるのが難しいハーモニーを聴ける耳、、、
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プロフィール

榊原祐子

Author:榊原祐子
ピアニスト 名古屋音楽大学講師 
ピアノソロ、弦楽器奏者や声楽家とのコラボを中心に演奏活動
体の使い方、音楽と言語との結びつきに着目したピアノレッスン、マスタークラスのチェコ語通訳、ピアノコンクール審査員など多岐にわたる活動を展開中

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